ゲド戦記
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8/1に見にいったよの巻



見に行ってきました。1日は映画の日ってことで1000円で入れますしたまたまこの日仕事が休みだったもので、「これは見に行くしかない!」と思い朝イチの上映を一人で見に行ってきた訳です。
で、感想。

いや、思ったより面白かったです。実は行く前(というか公開前)のYahooの映画レビューを見てまして、そこでは散々な酷評が公開されてたんです。B級映画でもここまで叩かれないだろうよと思うくらい。なかには擁護する人もいますが、そういう書き込みをした人もあんた頭おかしいんじゃないの的な扱いをされる始末。
そこまで酷いとは一体どういう映画なんだー!? と違う意味でわくわく期待して出かけていった訳です(やな奴だよなぁ)。
成る程、確かに父親である駿監督には及びません。演出もいまいちだしストーリーもつぎはぎだらけで良く分からない。エピソードは色々あるものの伏線にもなっておらず、ただ単に見せただけ。肝心な所は言葉で説明してしまう為、心に残らない。肝心の映像も何か1970年代に作られた未来少年コナンを彷彿とさせるような感じで、ハウルの方が綺麗だったです。
なんですが。
私的にはそれをプラスマイナスゼロにしてしまうものがありました。
主人公でありヒーローの役割を与えられている(はず)のアレンです。
いやもう最高
すんごく美形なのにあそこまで顔が崩れまくるジブリヒーローは初めてじゃないだろうか。
目の下にクマができるとか口が開きすぎだとかそれだけにとどまらず。
号泣する時に鼻水垂らす美形は初めて見た(笑)。
「アレンっ、はな!! 鼻水たれてる!!!」と映画館のなかでツッコミを入れてしまったですヨ……もう大好き(笑)。
このシーンでアレンが大好きになったといっても過言ではありませんです。こういうヘタレ、大好きなんですよ私……。
もちろん、ジブリヒーローの役割(役割?)に相応しく最後はばっちりキメてました……が本当においしい処はテルーに持って行かれてしまうという、最後の最後ではヒロインが強いというお約束もちゃんと踏襲しておりました。安心した(笑)。
というかなんなんですか、あのアレン。どう見ても彼がヒロインにしか見えません。わずか2時間ほどの映画で何度さらわれてとらわれの身になった事か……そしてそのたびにゲドや別の人(これはネタバレ)に助けられるという。こういうヘタレ具合も気に入った理由の一つかもしれません。
初めは違和感あった声も慣れてしまいましたし(最後の方にはこの棒読みがいいかもとか思ってしまうあたり洗脳されやすいと言えましょう)、テルーも凛々しかったし………ホントに、アレンよりもテルーの方が凛々しいです。アレンがさらわれたら地の果てまでも助けに来てくれそうですテルー。
戦闘能力の方もいざとなればテルーの方があるだろうし……本当に良いとこなしの主人公アレンです。こういうのが小説書く上ではとっても扱いやすくいじりやすくて好きですね。

で結論。
かなり見る人を選ぶ作品だと思います。ジブリ作品だから、宮崎監督の息子の作品だから、と期待して見に行くとかなり辛い思いをします。ジブリ=テーマ性あるアニメ という図式が成り立ってる人はすっぱりそれを取っ払って見に行く方が良いです。完全なる娯楽作品というのが一番近いんじゃないかな。今巷に氾濫しているアニメと比べてみたら結構良い線行くんじゃないかと思うんですが、やはり皆様ジブリ作品というのを念頭に置いて見に行くので失望感も多く、結果辛辣な批評が増えるという感じになるのではないかと思われます。
私はもう一度は見に行きたいなと思ってますね。第一回目からツッコミ入れながら見てたもので、細部までキチンと見られなかった……後はアレンの崩れっぷりをもう一度見たい(笑)。
そういえば何処かで「アレンはエヴァンゲリオンのシンジと良く似てる」と書かれてましたが、確かに似てるかもしれません、あの後ろ向きっぷりは。最後は前向きになってくれますけども、結構長い時間後ろ向きなので、そういうのが許せないという人はお勧めしません。

……これ、勧めてるのかな………?(汗)



追記(8/1):やふーの綴りを間違えてました(恥)。検索よけでも何でもないです、ご心配おかけしました。
物語内ではほんっとーにさらっと流されちゃってますが、アレンは○殺しをしてるんですよね。これって今の社会情勢を反映しているような感じがしてなりません。……なんですが、監督ここまで考えて脚本書いてるのかどうかちょっと怪しいんですよね、あちこちでのインタビューを見てる限りは。そこまで色々考えて書いている、と、思いたい………。