<<イメージアルバム>>



借りて聴いてみましたの巻



さて興奮さめやらぬうちに、イメージアルバムを借りて聴いてみました。
全部で10曲入っていて、うち5曲がボーカルあり。
あの日の川へ・神々さま・油屋・さみしいさみしい・白い竜の5曲がボーカルありです。
映画の中で使われていた曲もあって、「ああ、あったあった!」とか思いながら聴いてました。

以下、長くなりますが私の感想m(_ _)m


あの日の川へ:テーマ曲である「いのちの名前」のインストゥルメンタル版の曲です。歌詞がなくなって歌い手が変わるだけで雰囲気がかわるものですねぇ‥‥。
イメージとしては幼い千尋が川縁で遊んでいるのをハクが優しく見守っている‥‥みたいな感じに思えました。まだ対等の立場ではなくて、優しく包み込むような雰囲気を感じたのですが。ハクが守っていた琥珀川はとてもすんだ綺麗な川だったんだろうなぁ‥‥。


夜が来る
:まさに、現実から切り離される「黄昏の時」をイメージした曲です。ハクに言われて逃げようにも両親は豚になってしまっている。どんどん辺りは暗くなる。石段の向こうは川。次々と現れる異形の者。
千尋の焦りと不安とをかきたてる―――でも不思議な、現実と全く理の違う世界。私こういう曲大好きなのです‥‥‥コーラスの使い方がばっちりで、鳥肌たってしまいました。


神々さま:湯屋に来る神々さまの現状の歌(笑)。神々さまも大変なんだなぁ‥‥今は神々を信じる人も少なくなったろうから、よけいに疲れるんでしょうねぇ。私のツボにはまった曲です(笑)。曲の雰囲気が沖縄っぽくて、純和風でないのもいい感じです。でもよくよく聴いてると、ちょっともの悲しかったりもします。もう来なくなってしまった神はどうしてるのでしょう。ハクみたいに彷徨っているんでしょうか‥‥‥。


油屋:なんか‥‥仕事している人すべてが思う事ではないかと(笑)。ふと気がつけばもうこんなに時がたってしまってる。それが人生さ‥‥‥と言ってしまうにはあまりにも悲しすぎる(汗)。ただ日々に流されていくだけの自分に、はっと気づかされる曲でもありました。上條さんが歌っておられますが‥‥ハマりすぎです‥‥渋くていいっ!!


不思議の国の住人:これを聴いて最初に思い浮かんだのがススワタリでした(笑)。一匹つれて帰りたいっ。かわいいー!! 坊ネズミと一緒にエンガチョごっこしたいかも!! でもあんな小さい自意識もあるかないかわかんないようなススワタリも働かないといけない世界は、実は昔の日本そのものだったりするんですよね。曲の雰囲気としては‥‥暗いとこでもそもそ(笑)。


さみしいさみしい:カオナシの曲ですね。ムッシュかまやつさんが歌っておられます。なんか、すごーく軽くて明るいんですけど、歌詞はダークです。「食べちゃいたいな」って軽く言うなー!Σ( ̄□ ̄; でも、カオナシの本質そのものなんでしょうね、これが。そして相手が思い通りにならなかったら殺してしまいたいほどの憎悪を抱く現代人の本質なのかもしれません。曲の雰囲気と歌詞のギャップあまりにもあるので、ぞっとするような曲に私には聞こえました。


ソリチュード:バイオリンの音とピアノの音、弦楽器の音が美しい曲です。夜をイメージさせる曲です。闇の不安と安らぎとを同時に内包したイメージがあります。それは千尋の心そのもののような気もするのです。助けてくれる人がいるといえども、明日どうなるのか見当もつかない世界。両親が今も生きているのかという不安。それをすべて呑み込んで、夜はただそこにずっと在る――――。


:何処までも続く大海原を、電車が通っていく。寂しくて懐かしくて遠くて近い場所。何処を見ても海と空しかない。そんな広がるイメージがある静かな曲です。これは反対に千尋の心がある一方向に定まった‥‥‥そんな気がします。確か銭婆の元に行く時に流れていたと思うのですが、不安はあっても「ハクを助けたい」というその想いだけが、今の千尋を動かしている。静かな決意を感じさせる曲です。


白い竜:大好きな曲です。千尋がハクを想う曲(にしか聞こえない)。でも何度も歌詞に出てくる「いとしい竜」というフレーズは、男女の恋愛ではなくて、もっとその上の透明な、ただひたすらに相手を大切に想う言葉に思えます。そんな想いを抱ける相手に出会えた千尋は幸せだと思います。イメージとしては飛翔するハクとその上に乗る千尋でしょうか。この曲を聴いて、ハクと千尋がもっと好きになりました。しかし、「千尋の澪に鎮め」という言葉を最初に聴いた時、「ハクってどんなに怒り狂ってても千尋に諭されたら素直になる」と解釈してしまった私は、純粋ではありませんね(とほほ)。


千尋のワルツ:「千」ではなくて「千尋」の曲だと思います。しかも、名を取り戻した後の「千尋」の曲。あの油屋で何かを取り戻した千尋が、これからをどう生きていくのか‥‥明るい未来を予想させる曲です。もちろん明るい事ばかりではないでしょうが、それすらも乗り越えていけるんじゃないか‥‥みたいな希望のある曲だと思います。


しかし‥‥久石さん、素敵すぎますっ。ラピュタとかナウシカの曲も好きでしたが、ますますファンになりそうです(笑)。
この調子でサウンドトラックもゲットだぜ!!(笑)